阿佐ヶ谷の物語、独身アパートどくだみ荘
日曜日の夜よりこんばんは。
皆様ご機嫌麗しゅう。
ということで、
ブログのネタがあるうちに、忘れないうちに書こうと思います。
今週は仕事である大学の教授の家を訪れたのですが、本が沢山並ぶ部屋に一冊のタイトルが目に留まりました。
「阿佐ヶ谷貧乏物語」
阿佐ヶ谷といえば、
僕が東京にいた時に住んでいた町で、
中央線の高円寺の隣にある町です。
最近では、
阿佐ヶ谷姉妹や、オードリーの春日が昔一人暮らししてたアパートがあることで有名ですよね。
その他にも評論家で作家の寺山修司と馴染みが深かったり、かつて日本の文豪達が阿佐ヶ谷を中心にした会を持っていたりと文化の町であったりもします。
僕は2013年から2014年の期間をこの町で過ごしたので、僕にとっては馴染みの深い町です。
このブログでも今まで何度かその時の思い出を語っています。
その時はバイトをしていましたが、
僕は貧乏酒飲みの堕落した生活を送っていました。
阿佐ヶ谷貧乏物語というタイトルを見てその時を思い出しました。
最近それとは別に、
阿佐ヶ谷時代に関する事を思い出す事がありました。
古本屋で買った2001年のクイックジャパンという雑誌。
脚本家の宮藤官九郎さんと、
解散したバンドゆらゆら帝国の坂本さんの対談の号でした。
僕はどちらも大好きなので購入しました。
読んでみると、あるページが目に留まりました。
「どくだみ荘よ、永遠に」
追悼・福谷たかし
どくだみ荘とは、
「独身アパートどくだみ荘」
という漫画に出てくる阿佐ヶ谷にある架空のアパートだ。
この漫画の主人公ヨシオは、すけべえで不細工で職もないその日暮らしの酒浸りのどうしようもない男だ。下品な下ネタのオンパレードで、毎回ヨシオが女に振られて終わるという悲しい話だ。
でもどこか嫌いになれない魅力を持っていて、哀愁漂う素敵な話も多いのだ。
登場人物自体は架空ですが、
この物語は作者の福谷たかし先生の人生を反映しているらしいです。
僕は阿佐ヶ谷に来たばかりの時友達とたまたま入った阿佐ヶ谷のバーでこの漫画に出会いました。
(実はそのバーの店主さんが福谷たかし先生の奥さんだったのだ。)
このアル中男の物語をちゃんと全部読んだのは、沖縄に帰ってから、いきつけの漫画喫茶で全巻あるのを発見してからです。
何度振られてもこりないダメ男のボヘミアンな物語。
悲しく不格好だけど、何故か憧れてしまう魅力があるんですよね。
これぞ日本版ボヘミアンラプソディー‼︎
漫画では主人公の人生の全てを描いているわけではないですが、作者の福谷先生が2000年に亡くなったという記事を読んで、漫画には描かれていない主人公ヨシオの物語の続きと結末を見た様な気がしました。
アルコール依存症で、そのせいで漫画も描けなくなってしまったらしいです。
結末のない物語の結末を知ってしまったような感覚ですが、
福谷先生が亡くなって20年後の今、
福谷たかしという男がいたという事を誰かに思い出させてくれる作品を描いて残した事は、
とてもすごい事だと思います。
この作品に触れて、
僕も阿佐ヶ谷への想いを馳せることができています。
ありがとうございます。